ブドウ植栽1万6千株 9年かけて目標達成へ 30日に最後の1000株 福島県富岡町のワイナリー

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ブドウ植栽1万6千株 9年かけて目標達成へ 30日に最後の1000株 福島県富岡町のワイナリー

福島便り


福島県富岡町でワイン造りに取り組む、とみおかワイナリーは29、30の両日、町内のワイナリー周辺の農地でブドウの苗木植え作業を繰り広げている。2日間で約3500株を植える。今回の活動により、目標に掲げていた約1万6千株の定植を9年間かけて達成する。
約1万6千株は東日本大震災と東京電力福島第1原発事故が起きる前の町の人口と同じ数。町民有志で2016(平成28)年春からワイン用ブドウの植栽を始めた。一般社団法人とみおかワインドメーヌを立ち上げるなど規模を広げ、町民や県内外のボランティアの協力を得て、JR富岡駅東側や小浜地区などの農地に植え付けを続けてきた。
29日の活動には住民ら約70人が参加。白ワインのシャルドネなど、さまざまな種類のブドウの苗約2500株を丁寧に植えた。30日は約1千株を植栽する。
とみおかワイナリーは4月6日にレストランやショップがプレオープンし、5月17日に施設全体をグランドオープンする。ワイン醸造会社「ふたばラレス」が沿岸部に整備を進めてきた。29日の作業に臨んだ遠藤秀文社長は「町の復興やにぎわいを感じてもらえる施設にしたい」と意気込みを示した。