福島県の三春滝桜観光に新たな魅力 町とモンベル連携 レンタサイクル カヤック乗り場 町内巡り充実

  • [エリア] 三春町
福島県の三春滝桜観光に新たな魅力 町とモンベル連携 レンタサイクル カヤック乗り場 町内巡り充実

福島便り


アウトドア用品メーカー「モンベル」の福島県内初直営店が入るアウトドアヴィレッジ三春が25日に三春町にオープンするのに合わせ、町は三春滝桜観光に新たな魅力を加え、周遊観光を充実させる。モンベルと連携したレンタサイクル事業を展開し、さらにキャンプ場やカヤック乗り場を設ける。滝桜を訪れた人に1万本の桜があるとされる町内をアピールする。
近年は県内外から15万~20万人が三春滝桜の開花時期に訪れる。三春滝桜に集中している観光客を町内全域にいかに誘導するかが課題だった。町は波及効果を広げる呼び水としてモンベル直営店を誘致。公設民営で進めている。
レンタサイクルは有料サービスで、直営店などで貸し出す。モンベルが事務局となり、町内を中心に設定したモデルコース巡りを提案している。最長110キロあり、13種類。このうち「三春さくら巡り周遊コース」はアウトドアヴィレッジをスタートし、三春ダムや三春城跡を回る約50キロ。要所に桜の見どころが点在しており、サイクリングやトレッキングにうってつけ。全国約130店舗あるモンベルストアにマップを置いてコースを紹介する。外国語対応のマップを置く店舗もある。
夏には直営店近くのさくら湖畔にカヤック乗り場併設のキャンプ場が完成する。来年春には、湖面からの桜を楽しめる。さらに直営店では、町内の商店で使える特典付きカードを配布する。今年は遅咲きの桜を楽しみながら、買い物や散策を楽しめそうだ。
みはる観光協会の渡辺宏二会長は「滝桜を代表とする三春町に、新たな魅力が加わる。滝桜周辺だけでなく、町なかの桜や歴史と文化にも親しんでほしい」と期待している。■開花を発表
11日前後に見頃
三春町は8日、町内の三春滝桜の開花を発表した。町によると、11日前後には見頃を迎えるという。
三春滝桜は、日本三大桜の一つ。坂本浩之町長と渡辺宏二みはる観光協会長が同日午後5時ごろ、花の咲き具合を確認し、開花を宣言した。昨年の6日の開花に比べ2日遅い。
町は9日から観桜料500円を徴収する。中学生以下は無料。観桜券はインターネットで事前購入もできる。午後6時から同9時までライトアップする。三春滝桜は1922(大正11)年、桜の木として初めて国の天然記念物になった。指定名は「三春滝ザクラ」。
問い合わせは三春まちづくり公社観光部へ。開花状況は同社のサイト「Find!三春」で確認できる。