福島便り
酪王牛乳のルーツの一つとなった「三春牛乳」の復刻版が完成し、8日から福島県三春町内の小学校給食で提供が始まった。
町と酪王協同乳業が1月に結んだ包括連携協定に基づく活動の一つ。三春牛乳は、町内にあった御木沢農協が、苦しい経営状況を打開しようと1957(昭和32)年に製造を開始。町民をはじめ、県内で愛される大ヒットとなり、経営を回復する起死回生の商品になった。1975年に県酪連(後の酪王乳業、現在は酪王協同乳業)に移管され「酪王牛乳」が誕生した。
今年、町は合併70周年、酪王牛乳誕生から50周年となることから歴史を振り返るとともに、子どもたちにもこれまでの歩みを知ってもらい、郷土愛を育もうと企画した。
復刻版パッケージには三春駒でおなじみのデザインやピンクの花を咲かせた滝桜が描かれている。
8日、給食で復刻版牛乳が提供された御木沢小6年の児童は「古里の歴史を思い浮かべながら、味わいたい」と笑顔を見せていた。
復刻版パッケージの牛乳は町内の商店などでも購入できる。