福島県吹奏楽連盟 新会長に大沼博文氏(前県教育長) 「楽器触れる機会重要」

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福島県吹奏楽連盟 新会長に大沼博文氏(前県教育長) 「楽器触れる機会重要」

福島便り


福島県吹奏楽連盟は10日、須賀川市文化センターで総会を開いた。任期満了に伴う役員改選で新会長に前県教育長の大沼博文氏(66)を選んだ。任期は2年。
約50人が出席した。杉昭重会長は退任のあいさつで「4年間という短い時間だったが、先生方に大変お世話になった」と振り返った。
東北吹奏楽コンクールの高校の部を8月23日、中学生の部を同24日に郡山市で開くなど、今年度の各種大会日程を確認した。連盟は来年2月8日にいわき市のアリオスで吹奏楽アカデミー5支部合同発表会を開く予定。
県吹奏楽コンクールについて、これまで出場人数が自由だった小学生の部を、小学生の部(65人以内)と小学生小編成の部(30人以内)の二つに分けることとした。
会長以外の新役員は次の通り。いずれも再任。
▽副会長=吉田浩美▽理事長=田母神貞子▽副理事長=岡崎直人▽事務局長=田中邦裕▽事務局次長=上川俊之、斎藤公孝、鈴木謙太郎、新明祐生、天野美和子▽会計=杉岡英樹、佐藤加代子■大沼博文氏インタビュー
県吹奏楽連盟会長に就いた大沼博文氏は10日、福島民報社の取材に意気込みや部活動の地域移行への考えなどを語った。
―就任の抱負を。
「大人になってからも吹奏楽の楽しさを実感できる機会をつくることが大切だ。部活動に熱心に取り組み良い成績を取るのも良いことだが、仲間と音楽を奏でる体験を大事にし、長く吹奏楽に関われるような環境づくりに取り組みたい」
―吹奏楽部の部活動地域移行の課題をどう捉えるか。
「規模の小さい学校であっても、協力し合えば活動の幅は広がる。教育委員会だけでなく、連盟も本気になって考える必要がある。連盟主催の吹奏楽アカデミーはその端緒。連盟関係者はその当事者意識を大事にしてほしい」
―今後の展望は。
「吹奏楽に関わる人口を維持するためには、小さい子どものうちに楽器に触れられる機会をどれだけつくるかが重要だと考えている」【おおぬま・ひろふみ】福島県南相馬市出身。原町高、筑波大人間学類卒。1981(昭和56)年4月に福島県教諭に採用され、勿来高校長、県教育庁理事兼教育次長、県文化振興財団理事長などを歴任。2022(令和4)年から今年3月まで県教育長を務めた。66歳。