震災乗り越え祠再建 苅宿東照大神舎で遷宮祭 交流拠点の復活祝う 福島県浪江町

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震災乗り越え祠再建 苅宿東照大神舎で遷宮祭 交流拠点の復活祝う 福島県浪江町

福島便り


東日本大震災で被災した、福島県浪江町苅宿地区にある祠「苅宿東照大神舎」が再建された。6日、現地で遷宮祭が催され、氏子らが心の支えや交流場所となる拠点の復活を祝った。
苅宿東照大神舎は震災で被害を受け、東京電力福島第1原発事故に伴う避難により荒廃も進んだ。8年前に地区の避難指示が解除され、徐々に復興が進む中、伝統をつなぎ、コミュニティー再生を図ろうと再建を決めた。
氏子の佐藤光衛さん、吉田数博さん、松本伸一さん、佐藤良樹さんの4人が世話人となり、資金を集めるなどして準備を進めた。昨年1月に御宮の工事が完了した。祠につながる参道や鳥居の新設など今月に全ての整備を終えた。
遷宮祭には氏子ら約20人が集まった。玉串をささげ、地域のさらなる復興を願った。町内の如水で直会も開き、親睦を深めた。吉田さんは「これからも地区の伝統を大切に守り抜いていきたい」と決意していた。