福島便り
パナソニックホールディングス(HD)傘下のパナソニックコネクト(東京都)は、閉鎖を表明していた福島工場(福島市)を31日に閉鎖する。7日、取材に明らかにした。敷地面積約5万2千平方メートルの跡地の利活用方法は「検討中」で、具体策の決定時期も未定としている。
閉鎖に先立ち、3月31日で工場での生産を終了。従業員を雇用していた関連会社パーソルファクトリーパートナーズ(大阪府)によると、工場で働いていた約450人のうち大半は既に転職、部署異動した。現在は十数人が工場内の片付けをしているという。ハローワーク福島によると、4月末時点で10人ほどが失業保険の手続きを終え、再就職先を探している。
福島工場は1970(昭和45)年に稼働を始めた。ラジオ機器の製造に始まり、デジタルカメラやオーディオ製品の生産拠点となった。2015(平成27)年からはパナソニックコネクトが工場を管理し、車載機器や通信機器を製造していた。
同社は建物の老朽化が進み、安全性が確保できないとして閉鎖を決定した。昨年1月、パーソルファクトリーパートナーズとの賃借契約が満了する今年5月に閉鎖すると発表していた。