福島便り
福島県内初開催の日本詩人クラブ福島大会は10日、福島県いわき市のいわきワシントンホテル椿山荘で開かれた。同市出身の詩人草野心平と兄民平、弟天平の草野3兄弟ら本県の詩人の作品や魅力に触れた。
全国から集った会員の詩人や一般来場者ら約170人が参加した。第1部では安竜昌弘さん(日々の新聞社)、小野浩さん(元草野心平記念文学館学芸員)、高木佳子さん(民報短歌選者、県文学賞審査委員)が「草野3兄弟の詩歌について」と題し講演。それぞれ3兄弟の研究、検証内容を盛り込みながら、彼らの生涯と作品の味わいを紹介した。司会の県現代詩人会の斎藤貢会長は「3兄弟は、まるで三角形の各頂点のよう。互いにない視点を補い合い、影響を受けていたのでは」とまとめた。
第2部では同市育ちの俳優秋吉久美子さんが同市出身の作家吉野せいについて、斎藤会長と対談。詩人三野混沌との結婚、草野心平との交流が創作に与えた影響などを交えながら、吉野が残した作品を朗読した。